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事業主さんはご注意。平成30年度の最低賃金が変わります。

事業主さんはご注意。平成30年度の最低賃金が変わります。
またまた最低賃金が上がります!1000円もちかいかも!

今年は全国平均 815.23円、約25.5円のアップ。
兵庫県は 871円で 27円のアップ、大阪は 936円で 27円のアップ、となります。
実施は10月1日(都道府県によっては3日から6日)です。

パートさんやアルバイトの賃金にご注意ください。
派遣社員の派遣先の賃金変動にもご注意を!

詳しい内容は以下のリンクを参照していただければと思います。

*各都道府県の改定額と発効日
 地域別最低賃金の全国一覧
 https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=1&n=55

*問い合わせ先
 都道府県労働局一覧
 https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=2&n=55


*最低賃金に関する詳細
 最低賃金に関する特設サイト
 https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=3&n=55


ちょっと簡単な解説を、

☆そもそも最低賃金って?
最低賃金は、最低賃金法(1959年公布)に基づき、労働者に保障された賃金の最低額を言います。
労働条件の改善、労働者の生活の安定、労働力の質的向上を図ることを目的とします。
最低賃金には、都道府県ごとに定められる地域別最低賃金と、特定の産業について設定される特定最低賃金の2種類があります。
地域別最低賃金は、産業や職種に関係なく、パートやアルバイト、外国人などを含めた全ての労働者に適用されるものです。
なお、派遣労働者に関しては派遣元の最低賃金ではなく派遣先の最低賃金が適用されるため注意が必要です。

☆最低賃金守らないと刑事罰も!
最低賃金を支払わない場合には、罰則が定められていて、最低賃金法第40条により、刑事罰として50万円以下の罰金が規定されています。
刑事罰ですので守らないと司法警察職員としての労働基準監督官に逮捕されたりしてしまいます(もっともまずは是正勧告などから始まりますので逮捕までいくことは極めてまれでしょうけど)。

☆最低賃金は地域(都道府県)ごとに決まる!
最低賃金額は、賃金や物価などの動向に応じ、ほぼ毎年改定されています。
地域別最低賃金は、中央最低賃金審議会から示される額を参考に、地域の実情を踏まえて地方最低賃金審議会が審議・答申します。
その後、異議申し出などの手続きを経て最終的に決定されます。
地域ごとの経済・社会状況を考慮に入れて都道府県ごとに金額が決定しますのでけっこう地域差がでたりましす。
平成30年度は全国平均が815.23円で一番高いのは東京の985円で、最低は鹿児島の761円ですから、その差は224円にもなります。
1日8時間、月20日働いたとしたら1か月で35,840円も差がつくことになります。1年だと約43万円ですからけっこう大きな差になります。

以前は外国から日本の高い賃金を目当てに労働者が訪れていましたが、そのうち地方から東京に高賃金を目当てに働きにでるような流れが起きてくるかもしれません(一部では出稼ぎなどで起きていますが・・)。

最低賃金は今後も上昇していくと考えられます。そのたびに事業主さんにとっては頭の痛い問題になります。
それゆえに従業員の生産性の向上や、仕事の在り方を考えていかないといけないのではないかと思います。


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岡本 寛明

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外部面談プログラム紹介動画 https://youtu.be/gYS7Qqe9TiI
外部HRビジネスパートナー紹介動画 https://youtu.be/iSqiEFLjDJw

10月は年次有給休暇取得促進期間だそうです

あまり知られていないのではないかと思いますが、厚生労働省では、来年度の年次有給休暇の計画的付与について多くの企業で労使間協議を始める前の時期である10月を「年次有給休暇取得促進期間」として周知活動を行っています。
有給休暇の計画的付与とは本来はそのすべてを個人の自由取得にゆだねるべきであるところを、年次有給休暇のうち5日を超える部分においてのみ労使協定を結ぶことで事前に取得計画を作成できる、というものです(全社員一斉付与の形態にする必要はありません)。
その労使の話し合いが大体年末くらいに行われることから、その協議前に有給休暇の取得を促進しようということでこの10月が「年次有給休暇取得促進期間」に充てられています。

有給休暇は労働者の権利ではあるのですが、なかなか諸事情からその消化がすすでいません。
確かに一昔前のことを思えばかなり消化されるようになったかとは思いますが、政府が思ったほど進んでいないのが実態です。
思えば30数年ほど昔、スクーバダイビングに燃えていたころ、有給をとって潜りに行こうと思って上司におそるおそる「お願い」したところ・・
「お前は何様だと思ってるんだ。有給ってのは必死で働いて倒れた人が使うもんだ。休みたいってのは倒れてから言え。まずそこまで働いてみろ。」
なんてことを言われてすごすごと引き下がったのを覚えています。
すべての会社がそうではなかったとは思いますが、当時は有給休暇は労働者の権利ではなく、会社から「下賜(くだしたまわ)る」休暇といったイメージがあり、私傷病で休んだ時に欠勤にならないための救済措置のようなイメージでもありました
それがだんだんと意識改革が進んで、ようやく最近になって労働者の権利であるという認識が強まってきたように思えます。
とはいえ、認識が高まったからと言って有給の促進が進んだのかというと、これがなかなかそうはいきません。
なかなか労働者個人に任せておいては「諸事情」から取得がすすまないからこそ、半ば「強制的」な策として「計画的付与」が強化されてきたという実態があります。
日本人は働きすぎだから祝祭日を増やして強制的にやすませよう、というのと同じ論理です。

ある学者によると日本人は自分で自分の仕事のペースを決めるのがとても苦手で、言われたことは何としてでもやるが、自分で考えて仕事の組み立てができない「社会的子供」のようなものだそうです。
有給休暇の計画的付与にしろ、国民の休日の増加にしろ、国が強制的な手を下さないと結局自分(労働者と事業者ともに)から進んで休もうと(休ませようと)しない、その一方で、上が決めたことには頑張って従うという姿勢も強い、そんな未熟な社会であるということです。

実際に自分のペースで仕事をする人、ワークライフバランスをちゃんと考えて仕事する人が増えてきているのも間違いのないところではありますが、まだまだこういった「未熟な」社会であるのが日本なのだと私は考えます。
昨今「働き方改革」の動きが急で、多様な働き方が推し進められています。そして実際に社会が大きな関心をもって動いているようにも見えます。
ただ、この「働き方改革」もお国が推し進めて初めて社会に広まってきているように思えます。
ワークライフバランスなんて言葉はも20年近く前から起こってきており、一部の企業ではそれを実践するためにコンサルタントを入れたりして実践しようと努めてきています(もっとも、商慣習や取引慣行などの多種多様な「壁」があって十分には進んできていませんが)。
それがここ数年急に広まりを見せてきたのはやはりお国の動きが大きいと思います。
やはり、日本という国は労働者レベルでの動きよりも国レベルの動きでないと社会は変わっていかないということなのでしょう。
それだけに今後の行政の動きには期待し、監視していく必要があると思います。

なお、この度同じくして、年次有給休暇等を取得しやすい環境整備に向けての「労働時間等見直しガイドライン」の改正も公表されています。
ポイントは以下の3つです

1.地域の実情に応じ、労働者が子どもの学校休業日や地域のイベント等に合わせて年次有給休暇を取得できるよう配慮すること。

2.公民権の行使又は公の職務の執行をする労働者について、公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行する労働者のための休暇制度等を設けることについて検討すること。

3.仕事と生活の調和や、労働者が転職により不利にならないようにする観点から、雇入れ後初めて年次有給休暇を付与するまでの継続勤務期間を短縮すること、年次有給休暇の最大付与日数に達するまでの継続勤務期間を短縮すること等について、事業場の実情を踏まえ検討すること。


私としては3が特に重要なのかな、と思っています。
入社して6か月間は有給休暇がない、という企業はけっこう多いと思います。法律がそこまでしか規定してないので問題ないとするからです。
でも、その6ヶ月間は病欠したりすると欠勤になるわけで、給与に直接影響してしまいますし、そのため調子が悪くても無理して出勤するということも考えられます。
そういった対策としてよく見られるのが「法定外有給休暇」で、入社何か月したら2日間有給休暇を付与するとか、入社時付与とかしたりします。
今回のガイドラインの改正のポイント3はそれを導入していない企業に導入を勧めるとともに、導入済企業においてもその制度をさらに発展したものにしてほしい、ということになります。
私の個人的な意見ではありますが、やはり入社時に3日程度は特別有給休暇を付与するというのは必要なのではないかな、と考えています。病気や疲労で休みだけでなく、役所や銀行に行ったりしなければいけないといった場合もあるからです。
なかなか会社自体が有給を取りずらい環境ですと難しいのかもしれませんが、ぜひいい人材を集めるという視点からも導入してもらいたいものだと思います。

ポイント1はいわゆるワークライフバランスの推進ですね。家族のために時間が取れるようにという配慮を求めているものです。
ポイント2は選挙にいったりする公民権行使や裁判員(検察審査会もあります)の制度を導入することは法律で定められているわけですが、それを確認する意味があるようです。とにかく日本国民としての義務の履行を妨げるようなことは許されませんよ、という念押しですね。
ひっくり返せば、それだけ就業規則などでのさだめがされていない企業が多いということでもあります。

これらの内容に関してさらに詳しいことは下記を参照してください。
けっこうおもしろいですよ。


 『10月は年次有給休暇取得促進期間です』 https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=1&n=27

 『労働時間等見直しガイドラインが改正されました』 https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=2&n=27

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2016年「労働安全衛生調査」結果が公開されています

少し前の話になりますが、9月7日に厚生労働省が2016年「労働安全衛生調査(実態調査)」の結果を公表しました。
この「労働安全衛生調査(実態調査)」というのは毎年、事業所における労働災害防止活動等の実施状況等の実態と、そこで働く労働者の意識を調査するものです。
この調査は文字通り労働安全衛生の実態調査を行うものですが、最近注目を浴びているメンタルヘルス不調をはじめとする企業の安全配慮義務に関する労使の意識調査としても非常に興味ある調査になっています。
で、今回の調査結果のポイントはというと、
事業所調査では
1.リスクアセスメントを実施している事業所の割合は 46.5%で前年比較マイナス1ポイント
2.メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は56.6%で前年比マイナス3.1ポイント
3.メンタルヘルス対策を行っている事業所のうちストレスチェックを実施した事業所の割合は 62.3%で前年比較プラス39.9ポイント
4.受動喫煙防止対策に取り組んでいる事業所の割合は 85.8%で前年比較マイナス1.8ポイント

労働者の意識調査では
1.現在の自分の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスなどを感じている労働者は 59.5%で前年比較プラス3.8ポイント
2.職場で他の人のたばこの煙を吸引することがある労働者は 34.7%で前年比較プラス1.9%
3.受動喫煙を受けている人のうち、不快に感じること、体調が悪くなることがある労働者は 37.1% (前年データなし)

となっています。
これをみると事業所としてはちょっと熱が冷めたのか、メンタルヘルス対策への関心が若干薄れているように思えます。それがそのまま労働者意識のストレスを感じている労働者割合の増加につながっていると言えそうです。
これが継続するとますます経営者のメンタルヘルスに対する意識が薄れていってしまい、労働者のストレス暴露が大きくなっていき、その結果メンタルダウンが増加してしまう、といったことになりかねませんので、どこかでまたメンタルヘルス意識付けのための対応が必要になるのではないでしょうか。
こうしてみると、ストレスチェックの実施割合が増えているのは安衛法の改正施行が強化された結果であって事業主の意識が強まったというわけではなさそうです。
この点においては厚労省のストレスチェックにかかる目論見は今のところ空回りしている感じです。制度だけ導入しても根本の意識改革がついていけていないのがよくわかります。
法律で決められているからやらないといけない、だからやっている、という意識が垣間見えます。

タバコの受動喫煙に関しても施設の分煙・禁煙が進んでいるにもかかわらず受動喫煙が増えているというのが興味深いところです。
これはタバコに対する厳しい目がさらに強まり意識が強化されてきたことと、タバコの煙を直接すうことだけが受動喫煙ではない、ということが広まってきたからだと思われます。
受動喫煙というのはタバコの煙を吸うだけを言うのではなく、タバコをすったばかりの人から発散される息や煙を吸った服のにおいなどを吸ったりかいだりすることも受動喫煙の一種になります。
このようにタバコに対する厳しさは増しており、一方でタバコを不快と思うだけでなく体調を崩すとまで言い切る人も出てきていることは注目すべきかと思います。
タバコはやはりやめる方がいいということですね。
そのうちタバコ吸ってるだけで人間性を疑われる、といった事態にもなりかねません。

厚生労働省では以下のページに今回の調査の概況と詳細を公開しています。
興味ある方はぜひPDFをダウンロードして読んでみてください。
なかなか面白いし、ここにあげらてているデータを使うだけで講習会のネタもできちゃいますよ。

2016年「労働安全衛生調査」結果 (概況)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/h28-46-50_houdou.pdf
詳細
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/h28-46-50b.html
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上司部下間のコミュニケーションアップに

ゴールデンウィークが終わりました。
人によっては29日から昨日までの9連休だったかと思います。
私はというと、先月の中旬あたりからプライベートの用事がたてこんだせいもあってほとんど仕事らしい仕事はしていませんでした。
だから言ってみれば、ながーーーーーいゴールデンウィークみたいなものでした。
本当の(?)ゴールデンウィークに入っても子供たちが帰ってきたり、普段会えない友人たちとあったりして、それなりに忙しい毎日でした。
そんなそれなりに忙しい4月から5月にかけてでしたが、移動の時間や待ち時間などもけっこうあったので思ったより本を読むことができました。
もっとも、今回はほとんどが推理小説と時代小説でしたが(^-^;

今回はそんな中で気になった本のうち2冊を紹介します。

oneonone.jpg


本間 浩輔氏の「ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法」

中原 淳氏の「フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術」

です。
本間氏の「ヤフーの1on1・・」は著者が勤務するヤフーの社内で制度として始めた「1on1ミーティング」についてかかれた本です。
社員間、特に上司部下間のコミュニケーションの壁にぶつかった著者がそれを打開するために始めた1on1ミーティングについて、その導入から運用までのガイドブックといった感じの本です。
今会社では上下間のコミュニケーションの劣化がかなり問題となっています。
「管理職の多様化」と「管理職の役割の変化」がそれの大きな原因です。
特に「管理職の多様化」は「昭和の日本企業」のカルチャーを引き継いでいる会社などではかなりおおきなインパクトとなります。

1.女性管理職の増加
2.転職などによる「知らない」上司の増加
3.上司の若年化による、部下上司の年齢の逆転現象と「管理職」の経験不足と教育不足
4.グローバル化による外国人管理職の増加

等々

さらに上司の「事なかれ主義」の蔓延も気になるところです。
嫌われたくないとか、もめ事を避けたいといったことのために、よほど大きな問題でなければ上司が部下に注意しない、ということが多いように思えます。
また、「いい上司」を「聞き分けのいい上司」と勘違いして部下におもねる上司もいます。
こういった上司部下間のコミュニケーションのゆがみを是正するには「会話する」しかありませんし、何よりも一番手っ取り早い方法でもあります。
現にこの「1on1ミーティング」のようなものは他の会社でも行われていますし、「できる上司」は自然と会話を実践しています。
でも「言うわ安く、やるは難し」です。
実際に面談してみて何をしゃべったらいいのかわからない、とか、忙しいのに時間が取れないとか、やってみるとこれがけっこう大変です。
本間氏のすごいところは、とんでもなく忙しい社内において「定期的」に「強制的」に実施するためにプロセスを確立させて「制度化」したことと、「この時間は部下のための時間である」といったごく基本的な事を社員にしっかりと説明したことです。
著書ではさらっと書かれていますが、実際には相当なご苦労があったものと推測されます。

ただ、言わせてもらうならば、ヤフーという企業のカルチャーがこういった「1on1ミーティング」なるものを受け入れる素地があったことが成功の大きな要因であったと思います。
この成果が他の会社でも通用するか、といわれたならば、私は「難しい」と考えます。
もちろん、現在では多くの会社がこの「1on1」を導入して成果を上げているのは事実ですが、そのほとんどが大企業であって、中小企業ではきちんとカスタマイズしないと運用すること自体が難しいと考えます。よほど強力な指示機能がないと導入してもすぐに形骸化してしまいますし、「1on1」をやるために何かをするといった逆転現象が起こってしまいます。

この本はガイドブックとしては素晴らしいと思いますし、大変参考になるところも多いかと思います。
ただ、「ヤフーだから成功している」という観点も頭において読むべきかなと思います。

もう1冊の中原 淳氏の「フィードバック入門・・・」ですが、実はこれは私にとっては再読です。今年の2月に出版されているのですが、その時に購入して一気読みしたものです。
今回本間氏の本を読んでいると、この「フィードバック入門」に触れられているところも多く、この2冊を抱き合わせで読んだ方がいいと思い、本箱をあさって再読してみました。
前回はけっこうざっくり読みでしたが、今回は本間氏の本のこともあるのでしっかりと読み込んでみました。

先にも書いたように今の世の中「管理職」の在り方が変わってきています。そのため過去の管理職養成メソッドは通用しなくなってしまっています(それに気が付いてない会社も多いようですが・・)。
そんな時代の「悩める管理職」のために書かれたというのがこの本になります。
中原氏は管理職の仕事は「部下の能力を引き出して組織の成果に貢献させる」ということであり、そのためには「フィードっバック」こそが最大の武器である(少し書き方は違っていますが、私はこうとらえました)、しています。
そして
フィードバックとは、「成果のあがらない部下に、耳の痛いことを伝えて仕事を立て直す」部下指導の技術としています。
しかし、この「フィードバック」というのがとにかく難しいです。
当たり前です「嫌なこと」を喜んで聴く人間はめったにいません。「嫌がられる」ことを承知で指摘しなければいけないわけですから指摘する方も根性がいります。しかし、それでもあえて行わなければいけないことが「フィードバック」であり、それをやることの意味と意義、そして実際の方法論まで踏み込んで書かれた本です。
そしてその「フィードバック」というのは部下と上司の「対話」にほかなりません。ここで先の本間氏の主張する「1on1」がリンクしてきます。
最初に単体で読んだ時よりも本間氏の「ヤフーの1on1・・」に続けて読んだ方がお互いに補完しあって自分なりにイメージすることがしやすくなりました。
そういう意味でもこの2冊を抱き合わせで読むことを私はお勧めします。
なお、「フィードバック入門」では先に書いたような現在の「管理職」の問題点などもかなり詳細に語られていて、それを読むだけでも面白いな、と感じました。
ただ、「フィードバック」というのは本来「当たり前」のことであり、成長のツールであることは以前からみんな理解していることですし、多くが無意識でおこなわれてきていることです。
また、中原氏の「フィードバック」の定義を「成果の上がらない」と「耳の痛いこと」に絞ってしまっている点にも疑問が残ります。
「成果が上がりすぎている」部下にもそれを指摘することが必要な場合もありますし、「励ましの言葉」を伝えてモチベーションアップを図ることもフィードバックの役割だと考えます。
「ジョハリの窓」でも自己理解の増進のためには「他人の知らない自分」を「フィードバック」してもらうことが重要であると説かれています。
「フィードバック」をあえてそこまで絞ることで管理職の役割を明確化させようという意図もあるのかもしれませんが、「耳さわりの良い」フィードバックもあってしかるべきではないか、というのが私の考えです。

ただ、そうはいってもこの2冊は現在管理職である方や、管理職を目指す方には非常に参考になる本であると思います。
興味ある方はぜひ書店で見かけたら手にとって目を通してみてください。








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総務と人事の話

知り合いから聞かされた話です。

「事務所の総務担当の人が職員の誕生日とか知ってて気持ち悪い」
「そりゃ総務だと社会保険とかいろいろ個人情報に触るからね」
「なんかそのせいで、私は知ってるのよ、みたいなオーラがでてたりするし、この前なんか後輩の子が『へぇ~年より若く見えるんだ』とか言われたりして本当に嫌がってた」
「それって個人情報保護法にひっかかるんじゃないかな」
「でしょ!私なんか旦那いいところにお勤めですねって言われたし・・・」

こういった話って結構あるんですね。
本来社会保険などの個人情報に関しては、ちょっと大きい企業などでは人事部といった特定の部署が扱うのが通常で、そういった部署では「業務上知りえた情報」に関しての守秘義務が課せられているのが通常です。
しかし、規模の小さな企業や、大会社でもあっても小規模事業所などではなかなか人事専門の要員を置くことができません。大体が総務課といった総務担当が人事的な実務も行うというのが一般的かと思います。

私はは決して「総務」のことを悪く言っているのはありません。そこのところは誤解しないでください。また、しっかりと仕事をされている方もたくさんおられるのも承知しております。
ただ、先の話のようなことは意外とよく聞かれる話です。
もちろんご本人としては「自分はしっかり仕事をしている。個人情報の重要性に関してはしっかり理解している」と意識されていると思います。しかし、これは会社の責任が大きいとは思いますが、本当に個人情報保護の重要性を理解しているのか?と疑問を持ちたくなるような人もけっこういるのも事実です。

私は「総務」と「人事」は本来切り離して考えるべきだと思っています。これらの職務は似ているようで実はまったく異なったものだからです。
確かに一部の業務は重複しているようにも見えるものもありますが、それは決めの問題でしかありません。
「個人情報」にかかる部分はできるだけ、それに触れる人を制限して、その秘密の重要性、そしてそれを少しでも甘く扱うと、どんな法的リスクがあるかを徹底して教育すべきであると考えています。
「物」に関しては「総務」が、「人」に関しては「人事」が扱う、としっかり区分けするべきです。


なぜ、私がここまで個人情報の重要性にこだわるかというと、マイナンバーの導入も徐々に進んできており、それに並行して個人情報の管理も強化されてきているからです。その管理が企業経営の大きな脅威になりつつあるからです。
個人情報に関する社会的認識は10年前と劇的に異なっています。個人を特定するような情報はタブー視さえされてしまうような場面すらあります。こういっら社会環境では個人情報の漏洩リスクはとんでもない高額なものになってしまいます。
担当者の何気ない軽はずみな一言が会社の存続を左右しかねない時代になってきているのです。
これは決して大げさなことではありません。経営者や管理監督者はそういうことにもしっかりと注意してリスクマネジメントを行わなければいけないとことを認識すべきです。

平成26年9月3日に改正個人情報保護法の成立し、9日に公布されました。改正個人情報保護法の施行日はまだ確定していませんが、1年6ヶ月以内に施行となっていますし、最近聞いた話ではもしかしたら平成29年4月には施行されるかもしれないとのことです。
この改正で気を付けなければいけないのは、
「保有する個人情報が5000人以下の企業は適用除外」の例外規定が、今回の改正法では撤廃されたことです。そのため、基本的にはすべての事業者が個人情報取扱事業者となります。そして、取り扱う個人情報は、顧客だけでなく、従業員も含むことにも要注意です。(この10月末に公表されたガイドライン案では中小企業への配慮が謳われています)。
「マイナンバー」に関しては厳しい取り扱いが必要、ということはけっこう周知が進んできてはいるようですが、「個人情報」に関しては意識が薄い感じがします。

何度も書きますが、私は「総務」が悪いとか、「人」のことに触るな、とか言っているわけではありません。
しかし、重要な機密事項である個人情報の取り扱いに関して企業は必要以上に配慮しなければ、飛んでもないリスクを背負うことになる、と言いたいのです。


先ほどの例でも、この担当者は社会保険の手続き書類をざっとチェックしてから本社の人事部に送付する仕事を行っています。すなわちこの担当者は「個人情報」を入手できる立場にあることになります。
そういった人がこの例のような従業員から不信感を持たれるという事は決して好ましいことではありません。私の経験から言っても、こういった人は口では「個人情報だ」とか言いますが、実際は人の秘密をしっているという優越感に浸っているだけで、いずれ情報漏洩を起こします。そうなってからでは遅いのです。会社としては至急対応を打つ必要があります。
具体的には、担当者への再教育の徹底、個人情報ができるだけ人目に触れないようにするための業務プロセスの変更、個人情報に接する可能性のある者全員に秘密保持の覚書を取る、といったことがあげられるかと思います。

ここまでやらなくても、と思っている方は至急その考えを改めてください。
個人情報の取り扱いは神経質すぎるくらいでなければいけません。
私としては個人情報はマイナンバーと同等、いやそれ以上の機密的取り扱いをすべきと考えています。


ちなみに、個人情報保護法によると、「個人情報」とは、「生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)」となっています。
この表現から見れば、個人情報は想像以上に広い範囲のものであることがわかります。

某銀行では行員が芸能人の個人情報を家族に漏らしたことでとんでもない損害を被ることになりました。
個人情報法語法改正施行は会社のリスクマネジメントをもう一度見直しするべきいいタイミングととらえるべきです。


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プロフィール

気まぐれ社労士 

Author:気まぐれ社労士 
企業では安全配慮義務や労務管理、人事制度・諸規定など課題はたくさんありますが、今の企業では「疲れ」への対策がすごく重要です。少しでも人事関連で疑問やお困りのことがあればご連絡ください。きっと解決策が見つかります!





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