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2013年度労災補償状況

27日に厚生労働省が2013年度の脳・心臓疾患と精神疾患の労災補償状況を公表しました。
その中で、仕事上のストレスによるうつ病などの精神疾患で労働災害が請求されたケースが1409件で過去最高になったそうです(認定数は742件で若干昨年より減少)。
これをどうとらえるかに関してはいろいろな考え方があると思います。

ストレスを受ける状況が増えた、
ストレスの強度が上がった、
人と人のつながりが薄くなりストレスの自然解消の機会が減った、
人のストレス耐性が落ちてきた、


等々です。
しかし、精神疾患の労災申請の件数が増加したのは、やはりその申請のハードルが下がったことがかなり大きいだろうと私は思います。
以前は「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について」(1999年9月14日基発544号)に基づいて別表の判断指針別表1「職場における心理的負荷評価表」により心理的負荷の強度を判定し業務上外の認定作業が行われてきました。
しかし、認定までの手間がかかるうえに時間もかかることから、厚労省では2010年10月に「精神障害の労災認定の基準に関する専門部会」を立ち上げ、その結果を「心理的負荷による精神障害の認定基準について」(2011年12月26日基発1226第1号)を公表しました。
これによりわかりやすい心理的負荷評価表が定められるなどして、認定プロセスが大幅にオートマチック化されました。
プロセスが簡略化されたおかげで認定作業がかなり迅速化されました。これでかなりハードルが下がったと思います。
しかし、ハードルが下がったおかげで請求が増えて、請求がふえるっていうことは認定件数も増えてくる可能性があるということで(2013年は若干さがってはいますが)、そうなると、今や労災とセットのようについてくる民事の損害賠償請求も増えてくるということです。
その金額も年々増加の一歩をたどっておりますし、企業側が勝つ見込みはほとんどありません。

事業主としてはこれからもストレス対策・メンタル対策に頭を悩ませないといけない状況になりそうです。

電源オフ車両

やっと電源オフ車両が廃止です。

このブログでも最初のほうで触れてますが、私が東京から戻ってきてすごーーく不思議に感じていた事の一つが、この「電源オフ車両」。
「電源オフ車両」といっても関西の一部地域の方以外にはわからないかと思いますが、関西地区の鉄道事業者の間で実施されてるもので、車両の1両目(阪急だと、列車の神戸・宝塚・京都寄り1両目)を終日にわたって携帯電話の電源をオフにするよう要望するものです。
もちろん、これは客への「要望」であって、強制することはできません。
ただ、車掌や駅員が座っている客に覆いかぶさるようにして、電源オフを「要望」している姿を何度も見ましたし、「恫喝」しているとしか見えない駅員も何度も目撃しました
そういうこともあって、関西の駅員の態度にすごく疑問を持っていました。
また、こういう「要望」を出すと、必ず勘違いする「勘違いおやじ」や「勘違いおばさん」がいて、別に鉄道会社の関係者でもなんでもないのに、電源オフ車両で携帯やスマホを使っている人にいちいち注意してまわったりします。
これがまたうざい、お前何様だ?って感じです。
本人は「正義の味方」みたいな感じかもしれませんが、はっきり言って「余計なお世話」です。

まぁ、そういった電源オフ車両なんですが、もう一つわからないのが、携帯とスマホはだめで、タブレットや、携帯ゲーム機、パソコンなんかはぜんぜんOKなんですね。
これも不思議です。電磁波がどうのこうのと言うのであれば、これらもだめでしょう。
一度、私がモバイルWiFiを使いながらパソコン開いて資料作成していたら、となりでスマホ使ってた女性は注意されて、私は何にも言われなかったことがあります。
その女性はすぐに隣の車両に移っていきましたが、何か腑に落ちない感じでした(私もです)。

どうも、やってることに統一感もないし、対応もバラバラ(駅員によっては見て見ぬふりする人もいっぱいいます)、その上、その禁止の理由が前時代的(電磁波の悪影響、不快感)で説得力がまったくありません。
私は特にルールを守るのは当たり前だと思っていますが、これは「ルール」でもないし、根拠も薄い「要望」です。
やはり、自分に納得感がない以上「要望」をきくのには「抵抗」があります。まぁ、なるべく本を読むようにはしていましたが、電源を切るなんてアホなことはこれっぽっちもする気はありませんでした。
(電磁波の影響については総務省が「影響なし」の判断を明確に出していますし、海外では飛行機の中でも携帯OKにする動きがあります。不快感についても、確かにいまだに携帯の電磁波に関して不快感を持っている人もいるかもしれませんが、その人たちのために今度は別の人たちに不快感を持たせるのもちょっと強引かなと)。

私としてはこんな「おバカ」な「要望」をどうどうと出してくる鉄道会社そのものへの不信感と傲慢さを感じていました。
こんなくだらないことに金やエネルギーを使うんだったら、もっとお客様のためになることを考えろ、と思ってます。
しかも、「要望」と言いながら「恫喝」や「強要」まがいの対応をする駅員の存在にも疑問があります。いったいどんな社員教育しているんだろう・・と。
たぶん、思い上がってるのだと思います。

はっきり言いまして、私は関西の駅員の言葉づかいや態度にすごく疑問もってます。客を客と思ってないのではないか?とすら思うことがあります。
あまりに上から目線の駅員が多い。それも「阪急電鉄」にすごく多い。


今回やっと、そのおバカな対応がなくなります。
思い切りせいせいします。
阪急電鉄は7月15日から携帯マナーを切り替える、とアナウンスしていますが、関西鉄道協会加盟事業者と西日本旅客鉄道が7月1日より順次、マナーを変更し、案内の見直しを行う方針だとの事です。
今後は、「優先座席付近では、混雑時には携帯電話の電源を切る」に変更するとのことで、「混雑時」というのは、「お客様の体同士が触れ合う程度の混雑時」ということです(これもすごくあいまいだなぁ、結局何もしないっていうことじゃん、と私は思ってます)。

ところで、前に書いてますが、私にはなんで、関西のコンビニはレジごとに並ぶのか?という疑問はまだ解けていません。
東京では銀行のATMよろしく1列なのに、なんで関西ではレジごとに並ぶんだろう?と日々感じてます。
この話を友人にすると、「空いたレジに飛びついたらええねんから、ならばんでええ時もあるやん」と言われました。
結局「早い者勝ち」なんでしょうか?

改革は上から、改善は下から

「改革は上から、改善は下から」

ローソンの会長である新浪剛史さんが、今回サントリーHDの社長に抜擢されました。
サントリーではずっと創業家が社長を務めてきていますし、この新浪剛史さんで、ついに創業家外からの社長を迎え入れることになります。もっとも、新浪剛史さんの次は再び創業家に戻ることも予定されてはいるようですが、ともあれ、現社長の佐治信忠さんの英断には驚かされました。
この社長抜擢を受けて新浪剛史さんがインタビューに答えている中で、佐治社長の「改革は上から、改善は下から」
という言葉を紹介していましたが、実はこの言葉、私の非常に心を動かされた言葉であります。
「改革は上から、改善は下から」
まさにその通りかと思います。
と、いうよりは、
「改善は絶対に(現場をわかっている)下からおこなうべき」
ということです。
そして、同時に、
「改革は絶対に(経営を知っている)上からおこなうべき」
とも言えます。
(正直なところ、あまり「上」とか「下」とかは言いたくはないのですが、そうなってしまっているので仕方ないです。)
しかし、本当はここに、
「改革と改善、どちらもコミュニケーションなしには成立しない」
とも考えてます。
いくらいい改善をしようとしても、上がそれを吸い上げないと意味ありません。
どんなにすばらしい改革を行おうとしても、下がそのビジョンと意味を理解して行動しないと、改革は空回りします。
上と下のコミュニケーションがしっかりとれてこそ、この二つは機能するといっていいかと思います。
おバカな、もしくは思いあがった経営者は下とコミュニケーションをとろうとしません。
できない社員は自己主張ばかりで会社の方針も理解しようとしません。
こういった会社はいずれ立ち行かなくなります。
経営者も社員も他人任せはやめて自分が主役となるステージを認識して、そこでしっかり頑張りましょう。

ところで、この「改革は上から、改善は下から」 って言葉ですが、佐治社長が言いだしっぺではないと思います。
私もだいぶ前にまったく別の人から聞きました。
なお、サントリーの社是でもある「やってみなはれ」・・・
正直なところ、よくわかりません、どこがどう社是なのか・・
たぶん取り巻き連中の勝手なこじつけなんでしょう。
こういうのって得てしてそういうもんですから。

あ、サントリーの関係者の方見てたらすみません。

法令遵守とコンプライアンス

法令遵守とコンプライアンスに関しての話

最近、CSR(corporate social responsibility)の活動の一環として「法令遵守」「コンプライアンス」という言葉があちこちで見られるようになりました。
どちらも似たような意味で使われている感じですが、私としては微妙に違う意味でとらえるべであると考えています。

「法令遵守」はそのまま文字通り、「法令を守る」ということであって、法律を守りさえすればいいという意味が込められています。これは防御的思考であり、消極的態度になります。
一方、「コンプライアンス」は、法律を守る体制を整備し、常に取り巻く環境の変化やリスクを予測して、その体制を変化させていく仕組み、を意味するものだと私は考えています。
これはある意味攻撃的以降であり、積極的態度と言えます。


今の時代、どちらが求められるか、というと後者であり、変化の激しい昨今においては後者の考え方でなければ企業は生き残れない状況です。
しかし、現実問題として、このコンプライアンスの意識を具現化するためには資金もエネルギーも必要で、中小の企業でこれを実施するのは非常に難しいし、意識も薄いです。
現実には、厳格に「法令遵守」を全うすること自体難しいのではなないでしょうか?
「法律を守るのは当たり前」こんな当たり前の理論すら全うするのは実際難しい状況です。
「守らなければいけない法律や規則」そのものが多すぎて把握しきれない状態でもあります、守るためにそれなりのコストもかかる。
こんな状況で「コンプライアンス」なる言葉が踊るのはいかがなものか、とも思いますし、口先だけで「コンプライアンス」をお題目のように唱えるのも虚しささえ感じます。

どんな企業であっても社会の構成員である以上、「社会的責任」があり、それを果たすことを求められる。
それを実現するのがCSRであって、その中に「法令遵守」「コンプライアンス」があることを忘れてはいけないと思います.。

一般的には、

CSR > コンプライアンス > 法令遵守

の公式が成り立ちます。。
まずは法令遵守の体制と意識を高め、その体制を維持する仕組みとポリシーを確立することでコンプライアンスは達成されます。
これによりようやく企業の社会的責任を果たすための仕組みの一部ができることになり、労働法の言う「安全配慮義務」をも全うするための基盤ができることになります。
ただ忘れてはいけないのは、経営者はその作り上げた仕組・機能が期待通り動いているかを常にワッチし、時にはギアを入れ替える必要があるということです。

クイズ(2014/06/17) 解答編

前(6月17日)に出したクイズの解答編です。

解答編なんて大げさなものではありませんが・・・・

先日私の知り合いがあのクイズの答えを私のところに確認に来ました。
「まさか・・・じゃないよな・・・」
彼はすごく自信なさげです。
「正解!」
「マジっ!?」
「マジ」
「俺はこんな問題のためにずっと真剣に悩んでたのか?」
「だから、大したクイズじゃなって言ったろ?」
「コノヤロー!」

彼は怒って帰っていきました・・・
これから正解書きますが、みなさんは怒らないでくださいね。
多分、正解を思いついた方のほうが圧倒的に多いと思いますが、一応解答を載せておきます。




ミカンが5個カゴの中に入っていました。
そこに3人の子供がやってきたので、
一人目の子供にそのカゴの中のミカンを2個あげました。
二人目の子供にそのカゴの中のミカンを2個あげました。
三人目の子供にそのカゴの中のミカン1個をカゴごとあげました。


です。
最後はカゴごとあげたのでカゴの中にはミカンが一個残ったんです。

え?見えないって?
"三人目の子供にそのカゴの中の"あたりからマウスポインタ(矢印)を使って「選択」してみてください。
やり方がわからなければ、マウスポインタをブログ上の適当なところにおいて、右クリック-「すべて選択」をクリックしてみてください。画面がすべて選択され、見えない文字が浮かんでくるはずです。


あ、怒らないでください。

反省してますので・・・・

衛生委員会って

昨日労働安全衛生法の改正案が成立しましたが、そのお話は別途。

最近感じてることで、衛生委員会ってなんだろう?ってことがあります。
衛生委員会(安全衛生委員会の事業所もあります)は常時雇用50名以上の事業所で実施し、議事録を作成して保管しなければなりません。
その衛生委員会で討議するべき内容も労働安全衛生法施行規則等でかなり細かく規定されています。
また、最近特に、労働災害や従業員の健康を保持・推進するためにも、この衛生委員会の活用が強く求められてきていて、行政の間では存在感がかなり増してきています。
しかし、私に言わせれば何をかいわんやです。
実際に衛生委員会を実施している事業所がどれだけあると思っているのでしょう?
かりに、衛生委員会を実施していても、本当にその法律・政令・諸規則に従って衛生委員会を進行させている事業所がいくつあるでしょう?
はっきり言って、ほとんどの事業所が、
「まぁ、法律で決められているからやっとかなきゃまずいし、労基ににらまれるのやだし・・」
てなくらいのテンションで行っていると思います。
したがって内容もすごくマンネリ化しており、出席者もけっこうバラバラだったりします(メンバーになってることすら知らない人もいたります)し、イヤイヤ参加してるのも見え見えです。
確かに、しっかりとやっている事業所さんもあるにはあるのですが、それでも内容のマンネリ化は避けられません。
多くが、
前回の委員会であげられた問題点の改善状況等
業医による健康トピックス
産業医による職場巡視報告と問題箇所の指摘
労働時間・休暇取得の状況
その他(時期ごとの健康関連項目 健康診断受診状況、休業・休職状況等々)

くらいですが、これすらもやってない事業所はいっぱいあります。
議事録も紙1枚ってのがほとんどかと思います(参考資料は除く)。

どっちにしたって、行政の思惑とは違って衛生委員会の位置づけはとてつもなく低いわけです。
それなのに、その衛生委員会に勝手に期待を込められても事業所としては当惑せざるを得ません。
では、なぜこの委員会がそれほどまでに低く見られるのか?
答えは簡単です、
法律でやれと言われている、やらされ感満々だから
です。
何よりもその重要性を十分アピールすることなく、半分押し付けに近い状態で実施を勧めてきたからです。
事業主や従業員としては、「仕事以外」のことで、手やお金を取られることは何よりもいやなことです。
そんないやなことをただ「やれ」と言ってもなかなかやる気が起こりません。
その結果、

「とりあえずやればいいんだろ」
「議事録さえつくっときゃいいんじゃないの」
「参加者1人てのもありだよね」


なんてことになってしまうのです。

自分たちでやる、という気持ちを起こさせない限り、衛生委員会なんて「余計な手間」であって「仕事」ですらありません。
労基の指導を受けたからやる、とか、社員の健康問題でもめたからやる、っていうのではなくて、労働者の健康問題を自分たちの問題としてしっかりとらえ、業務効率をあげるうえでの「必須」業務だと考えるようにならないと、なかなか衛生委員会がメジャーになることはないでしょう。

労働組合も衛生委員会には、そのメンバーの半分を送り込めるわけですから(法律に明記されているので、会社にどうどうと請求すればいいです)、組合員の健康のため会社と協議するまたとない場所であることをもっと認識してほしいです(議事録残るのですから、会社に何か約束事させるのにはもってこいですよ)。

ところで、工場なんかで行われている「安全衛生委員会」に関しては、けっこう自分たちの問題という意識が強く、活発な議論もされますし、指摘事項なども細かく適切です。
工場などでは事務所と違って危険がすぐそばにありますから、意識高いのも当たりまえなのでしょう。


労働安全衛生法の一部を改正する法律案が成立しました

労働安全衛生法の一部を改正する法律案が成立しました

本日の衆議院本会議(第186回国会(常会))において、労働安全衛生法の一部を改正する法律案が可決・成立いたしました。
やっと成立した、という感じです。会期末ぎりぎりまで伸びるとは思いませんでした。
おそらく集団的自衛権や残業ゼロ法案、カジノ法案などで後ろへ後ろへ追いやられていたんでしょうね。
まぁ、政府というか、国がこの法律をどの程度のものと考えているかがわかる気がします。
ともあれ、この法案が成立したことで、今後ストレスチェックなどの対応について事業主はあらたな義務を負うことになります。
このストレスチェックに関しては当面は常時勤務労働者50名以上の事業所に絞られますが、長時間労働対応と同じように、いずれは全事業所になると思います。
施行まで1年6か月の猶予期間がありますが、企業としては早い目の対応をしておかないと、ぎりぎりになって対応できなくなり、コンプライアンス違反になる危険性もありますので注意が必要です。
他にも化学物質の扱いや禁煙に関する修正もあるのですが、やはりストレスチェックに関しての追加部分が大きいでしょう。
また、内容に関してはおいおい書いていく予定です。

ちょっとした論理クイズ

だいぶ前に別のブログにも書いたことあるのですが、いかに倫理的論理的かをチェックするクイズがあります。

ミカンが5個カゴの中に入っていました。
そこに3人の子供がやってきたので、
一人目の子供にそのカゴの中のミカンを2個あげました。
二人目の子供にそのカゴの中のミカンを2個あげました。
三人目の子供にそのカゴの中のミカンを1個あげました。
するとカゴの中にミカンが1個残っていました。

さて、これって一体どういうことでしょうか?一番シンプルな答えを考えてください


というのがクイズです。
カゴは一つしかありません。
ミカンもカゴの中にあった5個のミカン以外ありません。
答えはすごく単純です。
あまり考え過ぎない方がいいです。
おそらくミスタースポックなら瞬時に答えを出すと思います。
30秒で答えられたらあなたはとてつもなく倫理的論理的な頭をお持ちです。
でも、答えられなくても全然気にしなくていいです。
私を含めて、すぐに答えを出せた人はかつて一人しか知りません。
つまり、答えられる方が稀です。

ちなみに私は1時間近く考えて答えを見つけました。
それが正解だとわかった時、思い切り腹がたちました。
そんな答えなんです。
でも、論理的に考えたら答えはわかります
トンチでもなければトリックでもありません。
問題にある以外のものもありません。問題に書かれていることがすべてです。

正解は後日にします。ぜひ考えてみてください。
正解みても怒らないでくださいね。

産業医の話

最近特に感じる産業医のことです。
ここんとこ、あちこちから産業医に関しての問い合わせを受けています。
しかし、それと同時に事業主さんの考え方の格差にも正直驚いています。
常時50人以上の労働者が従事する事業所では産業医の選任と届出が必要です。
(ちなみに、この50人には派遣社員や短期パート、アルバイトも含みます)
ところが、産業医というのはコストがかかります。
大体月一回2時間の訪問で、6万円ほどかかります。言ってみれば時給3万円です。
毎月最低で6万円ですから年間では80万円以上かかることになります。
50人以上の事業所が4つあれば300万円以上年間でかかるわけです。
しかも、産業医を選任したら生産性が上がるとか、そういった目に見える効果はなかなか上がりません。
(社員の健康管理は会社の経営にすごく重要な要素なのですが・・)
そうなると、やはり産業医に毎月6万円かけ、しかもなかなか先生は見つかりませんし、見つかっても、先生とのコミュニケーションや安全衛生体制の確立というさらに困難が待っています。
それなら、何もしなくていいから名前だけ貸してもらって安くすまそう、と考えるのは当然です。
名義貸しなら月2万円から3万円ですみます。それでとりあえずは労基に選任届を出すことができます。
しかし、考えてみてください。
名義貸しでは産業医は訪問しません。訪問しないということは産業医としての仕事を何もしない、ということです。
職場巡視も、衛生委員会への参加も、議事録のチェックも、健康診断の就労判定も、健康診断事後指導も、長時間労働面談も、健康相談も・・・何もしない、ということです。
すなわち、
事業主としての安全配慮義務を全うしていない
ということです。
何もなければそれでいいかもしれませんが、労基の立ち入り検査の時に指摘されると間違いなくレッドカードが出ます。
また、事あれば、その責任は100%事業主にかかってきます。そうなると、何千万、いや億単位の金が必要になる可能性もあります。
何よりも従業員の不信感もあると思います。
最近は何かというと産業医という言葉があちこちでささやかれるようになりました。そのため従業員に自分の会社にはちゃんと産業医がいるということを説明する必要も生まれてきています。
労使協議会などで、それを話題にする労組も増えてきています。
名義貸しの産業医に関しては厚生労働省も好ましくないと、指摘しており、是正対象にもしています。
それに何より、
自分の会社がきちんと安全配慮義務を守っているということを胸張って従業員に説明できるということは、すごく大切なことです。
名義貸しで一時しのぎしようというのは、非常に危険な考え方であることを事業主の皆さんには認識してほしいものです。

ケーキ!

ケーキです。

miammiam5.jpg


私のお気に入りのパティスリーの一つ、Miam Miam (ミャムミャム)のケーキです。
左から、ストロベリー、完熟マンゴー、ベリー、イチジクのタルトです。
ここのタルトは銀座のキルフェボンに引けを取りません。
全体的に上品な感じで、素材のフルーツをしっかり生かしています。
キルフェボンと同等なのにお値段はキルフェボンよりかなりリーズナブル。
キルフェボンだと4つで3000円くらいしますが、ミャムミャムだと2200円。この差は大きい。
阪急百貨店梅田店の地下1Fの中央にありますので、興味あるかたはどうぞ。

さぁ、また至福の時です。

ドリンク剤考

先日ドラッグストアでドリンク剤ぐっとやってる若い女性見かけました。

若い女性がドリンク剤を飲んだりすることがあまり特別なことではなくなったのかな?と感じました。
そしたら、昨日コンビニでドリンク剤を数本買ってる、これも若い女性を見かけました。
私は前の会社がドリンク剤を製造販売していたこともあって、入社以来、毎日のようにドリンク剤飲んで過ごしてきましたし、店頭販売なんかもばんばん行かされましたので(店頭販売は得意でけっこう販売実績よかったです)、ドリンク剤そのものが常に身近なものでした。
しかし、私の認識ではドリンク剤はやっぱり男向け、という意識があって、若い女性とドリンク剤ってのはあんまりリンクしてないです。
やっぱドリンク剤といえば「おっさん」のイメージかな?

ドリンク剤にもいろいろあって、100mlの一般的なサイズのもの「エス**プ」とか「リポビ**D」とかいうのがメジャーですね。
これよりもちょっとサイズが小さいのがミニドリンクと呼ばれるもので、「ユ**ル」とか「アリ**ンV」とかが有名です。
お値段もバラバラで150円くらいから3000円以上するものまであります。
それと、最近のニューウェーブとして、エナジードリンクと言われるものが急にシェアを伸ばしてきています。
これまでのドリンク剤が瓶詰だったのに対してエナジードリンクの多くは缶入りです。
これの代表格といえば「レッ*ブ*」だと思いますが、これはヨーロッパとかではかなり前から売られていて、日本にもずいぶん前から入ってきていますが、最近急に注目され始めた感じがします。
おそらく、これまでのドリンク剤とはちょっと違ったものを求める層に受けたことと、単価がこれまでの100mlのものよりも高めなので売上に寄与しやすいということもあってディスプレーの全面に出始めたからかと思われます。

ドリンク剤は今でこそ医薬部外品、清涼飲料水の扱いなので、いろいろな成分を混ぜて、いろいろなキャッチコピーで売られるようになりました。
しかし、以前はドリンク剤というと基本医薬品でした。だからドリンク剤は薬局薬店でしか売れませんでした。
ドリンク剤に似たような商品として「オロ**ンC」とかがありましたが、これらは最初から清涼飲料水として売られていましたので、スーパーでも駅のキオスクでも売られていました。
私たちはドリンク剤の店頭販売するとき、お客さんから「オロ**ンCの方がおいしくて、安いよ」ってよく言われました。
そんな時は、
「あれはジュースなんですよ、こちらはれっきとした医薬品です。ちゃんと効能を厚生労働省も認めてくれてるし、医薬品である以上、その成分に関してはすごく厳格に管理されてるんですよ。それに何より、医薬品メーカーが作ってるんですから安心でしょう?」って言って売ってました。

すみません、けっこうその場限りでいい加減なことしゃべって売ってました。
でも、そのうちに医薬品から医薬部外品になり、薬局薬店以外でも販売できるようになり、販路が広がったことでドリンク剤の市場が一気に広がったわけですが、その分競争も激化し、値引き合戦やおまけ合戦がヒートアップしました。
しかも、これまでは品数も少なかったのですが、ターゲット層が広がったことで、それぞれの層に対応した商品構成も増えることになり、市場は混乱してしまいました。この混乱はまだまだ収まっていないように思えます。

まぁ、これまではドリンク剤が常に身近にあった生活をしてきた私ですが、昨年末に会社を退職してから、一度もドリンク剤を飲んでません。買おうとも思ってません。
これまでは、只同然で飲んでいた(!?)ドリンク剤をわざわざ金出して買う気も起らないし、やめた会社に義理立てするつもりもないし・・ということなんですが・・・
本音としては、

ドリンク剤なんて、なーーーーんの効き目もないっ!

ってことをわが身で知っているからです。
なーーーーにもないっていったら語弊があるかもしれませんが、しょせんは気休めです
ドリンク剤を飲んだ、っていうプラシーボ効果みたいなものがあるということと、大概がカフェインを含んでいるので、その興奮作用で効いた気がする、ということです。
確かにビタミンB群を含んでいるので疲労回復効果はあるとは思いますが、それだったらビタミンの錠剤をのんだほうがビタミンの種類も多く取れて、手軽ですしお得です。
ただ、ぐいっと飲むことでビタミンの吸収が早くて即効性がある、と感じられるのかもしれませんが、そんなことありません。
トイレが近くなるだけです。しかも、ほとんどのビタミンがそのまま排出されてしまいます。

あまりドリンク剤の悪口を書くのもなんなんですが(昨年までの自分だったら書けなかったなぁ)、よく、高価なドリンク剤ほどよく効くという話を聞きます。
これもとんでもない誤解です。
高価なドリンク剤が高いのは、その効能が高いからではなく、材料の値段が高いから、にすぎません。
特に漢方系の材料は非常に高価なものが多く、ふつうでは手に入らないものも多いです。
でも、だからと言ってそんな高価な材料に値段に応じた効果が期待できるか?というと、私はほとんど期待できないと考えています。
確かに材料の中には「よく効く」と言われるものも多いです。でも、ドリンク剤の成分に関しては、それらのほとんどが「興奮剤」としての効用にすぎません。
ですから、飲んですぐはその興奮作用で一瞬元気が出たかに感じるものもあります。
しかし、それは体にそう思わせているだけで、実は疲労回復なんてほとんどしてません。それどころか、回復してないのに体に無理をかけるため、興奮が冷めてしまうと、飲む前よりもっと疲労感に襲われる、ということもあり得ます。
瞬間的な効能であることを理解し、その場をしのいだら、本当にきちんと休息する、という使い方なら、ある程度は有効かと思います。

30年以上、ずーーーと飲み続けてきた私が言います。

ドリンク剤への過信はやめたほうがいいです。
高いから効くなんてことはありません。
毎日習慣で飲むものではありません。


でも、日本人て本当に「薬」好きですねぇ~
前職の同僚諸氏、見てたらゴメン

今、求められる人材とは

どんな人材を企業は求めるべきか、ということ考えてみました。
企業は人材に多額の資金を投入します。
企業は人で成り立っている、とか、企業は人なり、とか言いますが、結局は優秀な人材が企業の存続に欠かせない、という点では共通しています。
では、その「優秀な人材」とはどういう人材なのでしょう
いろんな経済雑誌を読んでいると、企業の求める人材というものがあげられています。
最近特によく言われてるのが、

「自分でものを考えて自分で行動できる人」

というのがあげられます。
なんか、一昔前だったら「あたりまえだろう」と言われそうな感じです。
経済環境の変化がすごく早くなり、それに対応するには組織としての意思決定の迅速化も非常に大きな要素であり、求められるリーダーの要素にも「決断力」とかいった形で必ず入ってきています。
しかし、さらに変化が激しく、複雑化している現状では、やはり個々の的確な判断と実行力がものを言います。
いちいちトップの判断を待っていられない、という状況が多々起こります。
そのためトップとしては権限移譲をしっかりと行い、現場の判断で問題を的確に解決してもらいたいと思っています。
しかし、そのためには実際に行動する社員がそれに見合う能力を有していることが必要になります。
そのため、「自分で考え、自分で行動できる」そして、「自分の行動に責任が取れる」人材を求めることになります。
そのため、コンピテンシー面談などで、そういった資質を見極めようとする動きが高まってきているわけです。
企業の採用担当も大変でしょうが、学生も本当に大変だなぁと思います。
なぜなら、「自分で考え、自分で行動する」ことは今の学生諸子にとっては非常に苦手なことですし、その上「自分の行動に責任が取れる」に至っては、もう「無理!」の世界でしょう。
実際、いろいろな企業の人事担当と話をしてみると、この「責任」までは判定しづらい、といいます。
「責任感」という点で判定するのですが、「責任感あり」≠「責任が取れる」というわけではないので、やはり「行動力」「自主性」「積極性」といった指標で総合的に見るしかないようです。
私にも経験ありますが、人を採用するのって本当に難しいです。

ところで、つい最近、とある高名な精神科の先生(産業保健にもすごく見識が高い某大学の教授です)より、ちょっとばかし、考えさせられるコメントをもらいました。

企業が求める人材に関して、社会一般でいろいろ言われていますが、本当に心の底から求められている人材とは、
「毎日会社に来てくれる人」
だそうです。
理由は簡単です、昨今の新規社員のメンタル不調による休職や、職場の周りに及ぼす影響を考えたら、
「毎日きちんと出社して、ちゃんと仕事をしてくれて、協調性もある人」
が、すごく貴重な人材であるということです。
会社は給料を払います。多くは月給であるかと思いますが、これは毎日きちんと出社することを前提に設定されています。すなわち当たり前の話ですが、会社は社員に対して「営業日は休まず働く」ことを求めているわけです
「うつ病」とかで休まれてしまうとすごく大変なわけです。出費ばかりでまったくリターンがありません。しかも、最近そういった若者がすごい勢いで増えてきています。
その上、従来の「うつ病」ではなく、他罰的で身勝手な「新型うつ」が増えています。
こんなのが一人でもでたら会社はたまりません。もう、パフォーマンスは二の次です。
入社式などで、社長が式辞を述べたりしますが、本音は、
「お前たち、頼むからちゃんと毎日出社して仕事してくれよ、メンタル不調なんかにならないでくれよ!」
って言いたいのではないかと思います。
(私は個人的には言っちゃっていいと思うのですが。その方が本音でぶつかることになるので、いい結果になると思います。)

労務管理にしても、「個人の生産性を上げる」ということが一番の目的ではありますが、そのうち、「長期休職者を出さないこと」が一番の目標になるのではないかと思います。
まさに本末転倒です。

AUとJ:COMへの怒りモード

今日は少々怒りモードです。
何を怒っているかというと、AUとJ:COMに対してです。
まず、3月に我が家の家族の携帯をAUに変えたんですね。
AUのiPhone5sにNMPを使って3台変えました。
そこで合わせてスマートバリューっていうのにも入ったんです。
これは最近CMでもよく見ますが、AUの提携するネット業者に合わせて加入すると、スマホ1台あたり1410円割引が入ることになります。
すると、定額料金が5700円ですから、それだけでも単純に5700円-1410円=4290円になるはずです。
それがなぜか適用されていなっかたんです。
実は当初J:COMの工事が4月下旬の予定だったんですが、これがJ:COM側の都合で5月初旬になりました。
その際に工事が伸びたのはJ:COMの責任だから、スマートバリュー適用は4月分からちゃんと適用されますよね、と何度も念を押して工事日変更を受け入れました。
ところが、後日調べてみると、見事にそれがなってません。
すぐにJ:COMに確認すると、そのことをAUに伝えてなかったとのこと。AUではスマートバリュー適用は5月から、と設定されていたようです。
これはこちらに落ち度はないので4月分から適用しろと抗議して、結局、6月の請求で調整する、という話になりました。
しかし、J:COMの問題はそれだけにとどまりません。
工事後、2週間ほどで、NTTの局舎内工事が行われ、電話回線が完全にJ:COMに切りかわります。その切り替わる2日ほど前に郵便で「回線開通のお知らせ」といったものが届くので、それが届いて初めてNTTを解約する、という流れになります。
しかし、その通知が待てど暮らせど届きません。
そのうちJ:COMからの請求が届きます。
見ると、開通通知も来ていないのに、電話の請求ものってます。
もちろん、解約していないNTTからも請求は来ます。

そのうちNTTから、回線切り替わっているのに解約手続きしなくていいんですか?っていう、ご親切な郵便まで来ました。
それでもJ:COMからは何も言ってきません
もう、本当に切れました。
結局J:COMの営業捕まえて思い切り抗議し、お金の精算を要求しました。
つまり、4月、5月、6月分に関してJ:COMから開通通知が来ない以上、実際に切り替わっているとしてもNTTを解約できない、だからJ:COMに金を払うつもりはない。5月分の請求はいったん支払うが、6月分は支払いを行わないし、5月払った分は7月、8月の請求で調整してほしい、と要求しました。
結局、こちらの要求通りになったのですが、いまだに開通通知がいつ送られてくるかも不明です。
本当に不思議な会社です。
というか、あまりにいい加減です。

それと、さらにAUがまたいい加減
先に、スマートバリュー未設定で5月分で請求調整するという話でしたが、いまだに私の請求金額は5700円になったまま。最終的には10日ごろに決まる、という話ですが、それにしても適用が決まっているサービスの値引きぐらい先に掲示すべきでしょう。私はおそらく処理が漏れていると確信していますが。
あと、AUに関してAUに機種変更したとたん、ものすごい数の迷惑メールが飛んでくるようになりました
誰にもメルアド教えていないにも関わらずです。
もちろん私だけでなく、その日機種変更した家族全員に迷惑メールが山のように来ます。
私、ドコモもソフトバンクも携帯を持っていますが、迷惑メールが来たなんて初めてです。
他の店で機種変更した人に聞いてみると全然こない、という話。
間違いありませんAUショップからメールアドレスが流出しています。
しかし、このことをAUに問い合わせてもまったくのなしのつぶて。
AUのショップにクレーム入れて調べるよう要求しても、これまたなしのつぶて。
もう、本当にいい加減にしてほしいです。
もう、いい加減疲れました。
AUとJ:COMは契約期間が終わったら、もう二度と使いません。

あ、迷惑メールはメアド変更したら、1件も来なくなりました。やっぱショップが流出させていたのは間違いないと思います。

当分の間って?

「当分の間」ってどれくらい?
こんな質問がクライアントから来ました。
産業医の意見書に書かれていたフレーズで、
当分の間残業は禁止する」
というフレーズがあり、それに対する人事の方からの質問でした。
正直、こういったこと聞いてくるかなぁ・・・とは思いましたが、あらためて、この「当分の間」って考えてみました。

一般的には、「しばらくの間」とかいう答えがあるみたいですが、これでは結局「じゃ、しばらくってどれくらい?」となってしまい、解答になってません。
法律の条文などにもたまに使われているみたいですが、この場合は、「『当分の間』とは、その規定が改正又は廃止されるまでの間」という意味になるようです。
ほかにもいろいろ考え方があるようではありますが、
まぁ、私個人の見解としては、「当分の間」とは、
・がっちりと期間を明確にできない状況で、
・その命題の状況がなんらかの変化を示すまで

の期間。
と考えています。
すなわち、今回の質問に関しての回答としては、
「『当分の間』とは、特定の期間ではなく、ご本人の状況が改善の兆しを見せ、残業をしてもいいのでは、と本人も周りも思わせるような状況になるまでの間、という意味です。それは、1か月かもしれませんし、1年かもしれません。こればかりは本人の状況次第で産業医にもわかりかねます」
となります。
まぁ、この質問は言い換えると、産業医に対して
「いつになったら治りますか?」
と尋ねているようなものです。
こんなもの「~月です」とかなんて答えられるはず有りません。
もっとも、質問者もそれをわかっていて、あえてどれくらいかを確認したかったのだとは思いますが、やはり、無責任な回答はできないと思います。

よく、恋人から「当分の間連絡しないで!」なんて言われる場面をみますが、この場合は、
「私があなたに連絡したくなったら私から連絡するから、それまで連絡してこないで」
という意味と推察されます。
でも、多分に・・・
「もう二度と連絡してこないで」
という意味が含まれている場合が多いのでは・・・

アベノミクスと健康保険組合

あまり知られていませんが、アベノミクスと健保は意外と強いつながりがあります。
それは、
「健康寿命の延伸」
です。
2013年6月14日、閣議にて、
成長戦略を具体化する「日本再興戦略」が決定されました。
合わせて、関係9閣僚申し合わせの「健康・医療戦略」も策定されています。
実は、これら両戦略ともに、健康長寿の延伸を目標に掲げ、「データヘルス計画」なる、健保組合の保健事業の推進などが主要施策とされています。
「データヘルス計画」
(途中まで「仮称」ってのがおしりについていたのですが、いつの間にかなくなってます)
あまり聞いたことのない言葉かと思いますが、健保関係者の間ではけっこう深刻な問題になってます。
といいますのも、この「データヘルス計画」なるもの、健康保険組合が主導して行う、健保の保険事業の一つとして実施しなければいけないからです。
すでに、「特定健診」「特定指導」という名前のメタボ対策としての保険事業も半強制的に実施を押し付けられており、健保としては独自の保険事業(スポーツ助成とか、ウォーキングキャンペーンとか、禁煙キャンペーンとか・・・)に加えて余計な仕事が増えることになります。
ちなみに、この「特定健診」「特定保健指導」が医療費抑制につながった、という実証はまったくされていません。私はこの特定健診、特定保健指導を、そのかかった費用から考えて、まったくと言っていいほど効果が無かった、と考えています。

しかも、この「データヘルス計画」なるものの実態が本当によくわかりません。
まぁ、簡単に言えば、健保組合が持つ健康情報、たとえばレセプト(診療情報)、特定健診結果等を総合的に活用し、疾病リスクを洗い出し、早期対応を行うことで、健康状態を持続させ、最終的には医療費の抑制、労働人口の確保に結び付ける、というものだということなのですが、今一つ目指すところがすっきりしません。
さらに、ここで、あれっと感じた人は鋭い。
レセプト情報を使うことに関して、

・レセプト情報は究極の個人情報であり、これを使って何らかのアクションを起こすこと自体がプライバシーの侵害の問題がある。
・レセプト情報があるのは、診療に行った人だけ。病院に行かない人のリスクは拾えない。


ということになります。
確かに、個人が特定されなければ情報開示もありかと。
たとえば、ある疾病率が高いセクションに対して注意喚起するとか・・・これはこれで所属人数が何人のセクションまで通知するのか、そのことを事業主は関与するのか、等々、問題は山積みです。

あと、健保では保険事業や事業主からの委託で、健康診断や人間ドックの代行を行っていることが多いです。
すると、健保としてはこの検診結果も持っているわけで、これも使うことで潜在的なリスク者の洗い出しが可能になります。
しかし、ここでも問題があります。

・法廷検診項目に関しては事業主が個人の診断結果を閲覧することは問題ないが、それ以外の項目に関して同意が必要。しかし、仮に閲覧同意を取っていたとしても、それは事業主の権利であって、健保の権利ではないので、健保がその除法を使う場合は別途同意が必要(同意への積極的誘導には問題あり)。
・特定健診以外のデータを持たない健保も多く、健保間の格差がある(特定健診すらやってない健保もある)。


実はこの「データヘルス計画」には「松竹梅」のグレードがあって、当面健保ごとに自健保にあったレベルの対応をすればいい、ということになっています。
この区分の違いは何かといえば、一番大きなものは事業主との協働レベルです。
要するに、本当にリスク者を割り出して対応するためには、健保が持っている情報だけでは不十分で、事業主側が持っている情報(検診データ、人事情報など)も含めて総合的に判定すべきで、割り出されたリスク者への対応に関しても事業主側の協力も必要になります。
しかし、事業主側もいきなりいろいろ言われても困るでしょうから、まずは健保内で計画を策定し、それを実施する、ということになっています。
(詳細は少し違いますが、ざっくりいうとこんな感じです)
何よりも事業主がこの計画を何も知らされていない、
ということが問題です。
単一健保ならいざ知らず、総合型健保では事業主も多く、それらのすべての協力を引き出すのは至難の技です。
だから、結局健保独自で動かざるを得なくなり、アウトプットも不十分な低品質のものになってしまいます。
また、このデータヘルス計画は国保にも義務付けられており、指示された都道府県はいい迷惑だと思います。
実施するほうも、結局「形だけ」とか「体裁を整えればいい」とかいうことになり、品質はさらに低下します。
(もちろん真剣に取り組んでる健保さんもありますよ。誤解のないように・・・)

本当に政府が国民の健康寿命を伸ばしたいと思うのであれば、中途半端に健保や国保に仕事も出費も押し付けるようなことしないで、思い切って全国民に診断義務と、その事後措置を法で義務付けるしかないと思います。
本当にやる気があればね。
プロフィール

気まぐれ社労士 

Author:気まぐれ社労士 
企業では安全配慮義務や労務管理、人事制度・諸規定など課題はたくさんありますが、今の企業では「疲れ」への対策がすごく重要です。少しでも人事関連で疑問やお困りのことがあればご連絡ください。きっと解決策が見つかります!





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