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「近喫の課題」という言葉

みなさんの中では、

「近喫(きんきつ)の課題」

という言葉を使われることはないでしょうか?
これまで私はごく普通にこのことばをつかっておりまして、資料やメールなんかでも「今そこにある危機」みたいな感じで使ってました。
「至急対応しなければいけない課題」て書けばいいのにわざわざ「近喫」なんて言葉を使ってました。

でも、最近になってある人から教えられました。

「近喫」なんて言葉はない!

そうなんです。「近喫」なんて言葉はないんですね。
実は私も以前からパソコンやスマホで漢字変換使うときに「きんきつ」と打っても漢字がでてこないということには気が付いてました。
でも、まぁワープロもすべての日本語網羅してるわけじゃないしなぁ、とか、普通の水準じゃ使わないレアな言葉なんだと逆に悦に入ったり・・
お恥ずかしい限りです。

じゃ何が正解なのか、というと、

「喫緊(きっきん)の課題」

が正解です。そう、「きんきつ」ではなく「きっきん」でした。
似たような読み方なので勘違いしたのかもしれません。
でも、そういいつつも調べてみると・・・

「近喫」も意外と使われている!
ネットで検索すると数は少ないけどゼロではないし・・
手持ちの資料とか見るとところどころで「近喫」の文字が・・・
特に昔会社に勤めていた時のパワポ資料なんかではけっこう見かけます。
どうも会社の中で誰かが間違って使いだして、それがそのまま流通してしまったようです。

でも、間違いは間違いです。
今後はちゃんと「喫緊」と書くようにします(うーん、漢字変換ですぐに出てくるのは気持ちがいい)。


ところで、「喫緊」の意味を改めて見てみると、

「喫緊」(「吃緊」とも書きます)とは「さしせまって大切なこと」

といった意味なんだそうです。
まさに私が使っていた意味そのものです。
でも、そうなると「緊急」とは違うのか?という疑問が起こります。
これはすごく自分勝手な解釈かとは思いますが、

「喫緊」≒「至急」

と私は感じています。
だから急ぎ具合から言うと、

「緊急」>「喫緊」

なのかな、と。
ある人の意見では、
「緊急」は"重大な問題がすでにそこに生じていて、即座に対応しなければならない状態"
「喫緊」は"重大な問題が眼の前にせまってきていて、できるだけ早く対応しなければならない状態"

という違いなんだそうです。

言われてみれば納得感ありますね。
「喫緊の課題」とはまだ問題が発生している(もしくは表面化している)わけではないけど、急いで対処しないといけない「課題」ということですね。

いや、それにしても自分では正しい(パソコンよりも!)と信じ込んで間違ったまま使っていることばもたくさんあるんだろうなぁ、と改めて考えさせられました。

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社会保険労務士事務所 岡本労務管理事務所

特定社会保険労務士・産業カウンセラー・国家資格キャリアコンサルタント・RSTトレーナー・心理相談員
岡本 寛明

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有期雇用契約の無期転換対応について

昨日ある弁護士先生(なぜか私は弁護士を「弁護士先生」呼んでしまいます。以前勤めていた会社で上司がずっとそんな風に呼んでいたのがうつってしまいました。笑)主催のセミナーに参加してきました。
そこでのお題が表題の有期雇用から無期雇用への転換実務についての話です。
「何のことだ?」と思われる方もおられるかとおもいますので、私個人のリマインドの意味も含めて簡単に説明しておきます。

平成19年12月5日公布、平成20年3月1日施行の労働契約法という法律があります。
その労働契約法が平成24年8月10日に改正されましたが、そのポイントは以下の3つになります。

1.期間の定めのない労働契約への転換(第18条)
2.有期雇用契約の更新に係る取り決めの明文化。雇止め法理を制定法化(第19条)
3.期間の定めがあることでの不合理な労働条件の禁止(第20条)

 *1と3は平成25年4月1日施行、2は平成24年8月10日施行

で、今回問題となるのは1の「期間の定めのない労働契約への転換」の部分で(他も大事ですよ!)、「期間の定めのある」有期雇用契約で働く人々(「アルバイト」「パート」「派遣社員」「嘱託」「契約社員」など)が、

・同一の使用者に
・通算で5年を超えて
・反復更新された場合
・労働者の申し込みにより
・無期労働契約に転換する


という新しいルールができた、ということです。
ですから、事業主としては遅くとも施行日から5年後の平成30年4月1日までには制度や労務管理上においても対策を打っておかないといけない という話です。

これが「無期雇用契約への転換」と呼ばれるものです。
これがなぜ今頃騒がれるようになったかというと、この「通算で5年」という5年の開始日が平成25年4月1日だからなんですね。
これ以前の期間というのはこの「通算して5年」に入りません。だから5年後の平成30年3月31日までに対策を打っておく必要があるわけです。

ちょっとここでその問題点を考えてみます。
1.同一の使用者に、の意味は?
①「同一の使用者」とは労働契約を締結する法律上の主体が同一であるということ。
・個人事業主、法人単位になるのでグループ企業などで別法人などは「同一」にならないと解釈されます
・M&Aなどで会社がそのまま買われた場合は「吸収」でその法人そのものが存続した場合は「同一」となります。
・「吸収」ではなく「合併」などの場合で会社組織が変わってしまう場合は「非同一」となります。
・事業譲渡などで会社承継法が適用される場合などは「同一」となります(注:これらはケースバイケースになります)。
②無期転換を免れるために「派遣契約」や「請負契約」などに切り替えて偽装した場合はたとえ雇用主が変わっても「法を潜脱」するものとして「同一」となります。もっとも労働者派遣法第40条の9において直接雇用していた労働者を離職後1年以内に派遣社員として受け入れることは禁止されているますのでこちらで引っかかってきます。

ちなみにM&Aや事業譲渡で元の会社の屋号(商号)をそのまま引き継ぐ場合がありますが、これは商号の続用にかかる免責の登記をしておかないと、その商号にかかる負債や責務までも引き継いでしまいます。その場合は「同一の使用者」にあたる可能性があります。

2.有期雇用労働契約の通算期間が5年を超えていることという意味は?
期間の開始は平成25年4月1日以降であること。
②契約期間が1年であれば5回更新されれば次の更新は無期雇用契約への契約の変更になり、以後更新が発生しません。
③契約期間が長い場合、仮に3年とした場合、2回目の期間途中で5年を迎える事になりますが、無期転換への申し込みは2回目の期間のいつでも可能であるので2回目の更新、すなわち3年が経過した時点で更新されていれば5年を超えていなくても「申し込み」は可能となります。ただし、実際の無期雇用契約となるのはその期間満了日の翌日からです。
④「通算」というのは「連続」している必要はありません。間に雇用されていない期間があってもそれが6ヶ月未満であれば働いた期間が通算されます(1年未満の契約の場合はその2分の1の期間)。すなわち、同一の使用者に雇用されている間に6か月以上の空白期間があれば、それ以前の期間は通算できないことになります(クーリング期間の問題)。

仮に3年契約の人が2回目の更新期間中に無期転換の申し込みをしたとした場合。その時点ではまだ有期雇用契約の期間中ですので、当然にそれが無期に転換されるわけではありません。
無期雇用契約に転換されるのはその有期雇用契約の期間が満了して新たな雇用契約が始まる場合に、それが無期でなければいけない、ということです。
では、有期雇用契約の期間中に申し込みをしたら法律上はいったいどういう効果が起こっているのでしょうか。
労働者が無期転換の申し込みを行った時点で有期雇用契約と無期雇用契約の2つの契約が重複して生じている、と考えられます。
その時点で進行しているのは有期雇用契約ですが、将来は無期雇用契約になる、ということです。そのため、有期雇用契約を解除することは大変困難ですし、仮に有期雇用契約が終了しても雇止め法理と、無期雇用契約にもとづく解雇権濫用法理という二重の保護がその労働者にかけられることになります。それだけに雇う側としてはそのあたりもしっかり意識しておかないといけないということです。


ただ、この期間の問題は他にもいろいろな課題を抱えています。複数のパートを持っている人はどうなるの、とか、途中で別の会社にやとわれたけど1か月くらいで戻ってきた場合は?等々
こういった課題に関しては今後もポチポチと考察していきたいと思います。

3.反復更新の意味は?
1回以上と解されますので、例えば6年契約を結んでしまうと、その期間内に無期転換の申し込み権が発生してしまうことになる。

4.労働者の申し込みとは?

①「無期雇用契約転換の申し込み」は労働者から行われなければならない。当然に発生するものではない(形成権)。
②使用者にはその申し込みを拒否することはできない。申し込みがあった時点で「承諾」があったものとみなされる。
③使用者は労働者にその申し込みの権利を放棄させることはできません(雇用契約書に申し立てしない、といった表現をいれるなど)。
なお、この権利を放棄させることは民法90条でいう公序良俗違反となり無効となります

5.無期雇用契約に転換する
2でも書いている通り、否応なく無期雇用契約が成立します。それに付随して以下の問題が生じます。
①労働条件は「別段の定め」(労働協約、就業規則、労働契約など)がない限り直前の労働契約と同じになります。
②ただ、無期雇用契約者に対応する就業規則などがない場合はまったく適用される規則がないということで労基法第89条の就業規則に関する定めに違反したりする可能性もありますし、規定によっては正社員の就業規則が適用されてしまう場合もあります。
就業規則での手当は必須といえます。

まぁこれ以外にも本当にいろんな課題があるのです文字色が、あまりに長くなってしまいますので、この程度に収めたいと思います。

ただこれだけは言えるのですが、

無期転換対応は待ったなし!
少なくとも就業規則の見直しは必須!

ということです。
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企業では安全配慮義務や労務管理、人事制度・諸規定など課題はたくさんありますが、今の企業では「疲れ」への対策がすごく重要です。少しでも人事関連で疑問やお困りのことがあればご連絡ください。きっと解決策が見つかります!





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