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六花亭の『そだねー』商標登録騒動に関して

北海道の有名な菓子製造会社である六花亭が、ピョンチャンオリンピック銅メダルのカーリング女子で一気にブレイクした「そだねー」を商標登録するということでちょっとした騒ぎになっています。
ネット上での評判をみてみると批判的な内容が多いように思えます。
今までごく普通に生活で使っていた言葉が突然第三者に専有権を主張されることへの戸惑いもあるのではないかと思います。
では、なぜ、六花亭が「そだねー」の商標登録に踏み切ったかというと、「そだねー」を使った新製品を計画しており、それの類似品を排除するのが目的ということのようです。

実は、企業が評判になっているものに対して新製品などを開発するにあたり、それがほかで商標登録をしていなければ(誰が権利者か不明確な場合に)独占的な使用を意識して商標登録をするということはけっこうあることです。
もっとも、そういった場合はそのもの自体の権利を企業が独占しようする意図ではなく、商品発売後に悪意の第三者がその商標を登録して高額な使用料を請求してくるといった場合などに備える、いわば自己防衛のために商標登録を行う、という場合がほとんどかと思います。
今回の六花亭のケースもおそらくこれに当てはまるのだろうと思います。

しかし、ここで思い出されるのが2002年3月にネット界を騒然とさせた、おもちゃメーカーのタカラ(現在はタカラトミー)の「ギコ猫」商標登録問題です。
「ギコ猫」というのはニフティサーブなどのパソコン通信時代から盛んだったアスキーアート(パソコンのキーボードで打てる文字だけを使って絵を描くアート。顔文字などもその一種)から起こったもので、インターネット時代に入って匿名掲示板の2チャンネルで一気に開花しました。
「ギコ猫」はその2チャンネルで初めて正式名称として認知されるようになりました。

gikoneko.jpg


その「ギコ猫」をタカラが自社製品に利用して商標登録を行ったことがネットで大批判を受けたことが「ギコ猫商標登録問題」です。
詳しくはネットの他の記載を参照していただければと思いますが、2ちゃんねるの管理人であるひろゆき氏から文書でタカラ本社に問い合わせがいくなどと、ネットを超えた騒動に発展してしまいます。
タカラとしては自社の発売する製品の防衛をすることだけが目的であって「ギコ猫」の独占が目的ではないと主張していましたが、それまで普通に自由に使えていた「ギコ猫」を使えなくなってしまうのではないか、という不安と反感、そして、自分たち(ネット利用者)が時間をかけてはぐくんできた「ギコ猫」を突然割り込んできて、強引に「自分のものだ」と宣言するかのような「大企業の傲慢さ」に対する抵抗もあったのだろうと思います。
タカラに対する風当たりは相当なものであったと記憶しています。
おそらくタカラとしてもここまで責められるとは思ってもみなかったのではないでしょうか。
誰も登録してないし、権利者もはっきりしないし、言ってくれたら使用は自由だし、何が問題なの?という感覚であったのだろうと思います。
今回の六花亭の騒動と非常によく似ています。
この騒動の結果、タカラは6月に商標登録を取り下げることになります。2ちゃんねるでは「勝利宣言」なるものが掲示板をにぎわしていたのが印象的でした。

今回の六花亭の騒動においては、「ギコ猫」がネットで長年にわたって自由に使用されてきたこと、「そだねー」がごく普通の一般単語であったものが銅メダルによって特殊な意味づけがされたこと、という差はあると思いますが、「自由」に使えていたものが急に使えなくなるという不安、自分たちの「もの」であったものを他人が専有する、といったことへの反感、そういったものが入り混じっている点は同じではないかと考えます。

六花亭も商標登録にあたってはこの「ギコ猫」騒動も調べたはずだと予想されますが、それでも自社商品の防衛を行うべきだということを優先したのでしょう。
一般の言葉を登録商標として使うことはけっして珍しいことではありません。ハウス食品から発売されているインスタントラーメンである「うまかっちゃん」の登録例もあります。
しかし、今回の件は突如盛り上がったカーリング女子の人気に便乗するという雰囲気もあって、このタイミングでの商標登録は「勝手に商売に使いやがって!」「何やってくれたんだ!」といった拒否反応を引き起こしてしまいました
さらに、それを指摘されると、
「申請してくれたら自由につかってもよい」
といった回答をしていますが、これも「何上から目線で言ってんだ」「『そだねー』は誰のものでもないぞ、使うのに何でいちいちお伺い立てなければいけないんだ」といった反感を招く結果となってしまっています。

今回の騒動はまだ結論が出ていませんし、六花亭も今のところ特に意思表明もしていません。
繰り返しますが、今回の六花亭の申請に関してはまったく法律的には問題はありません。
ただ、私が思うに六花亭もちょっとタイミング悪かったな、と思いますし、少しばかりレピュテーションリスクを甘く考えていたのではないかなぁ、と考えます。
「ギコ猫」騒動では最終的に「ギコ猫」は誰のもの?といった権利関係の議論になっていきましたが、今回はどうなるのでしょうか。

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社会保険労務士事務所 岡本労務管理事務所

特定社会保険労務士・産業カウンセラー・国家資格キャリアコンサルタント・RSTトレーナー・心理相談員
岡本 寛明

詳しくは下記ホームページで!
HP http://www.mercury.sannet.ne.jp/occam/
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Author:気まぐれ社労士 
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